パチスロに競馬などギャンブル依存症で作ってしまった借金の返済が出来ない場合はどうなる?

今回のテーマはギャンブルによって抱えてしまった借金についてです。
この問題に関しては実際にギャンブル依存のせいで多重債務を抱えこむこととなった身近な人の体験談などもおりまぜてお話しさせていただきます。

ギャンブル依存症の患者というのは世の中に沢山居ます。
「カラマーゾフの兄弟」や「罪と罰」で有名なロシアの文豪ドストエフスキーも、ギャンブル依存症だったと言われています。
彼はすばらしい小説をかき報酬を貰い、その稼ぎを全てお酒とギャンブルにつぎ込んでいたといいます。

有名人だけではなく、普通に生活しているように見えている方も実はギャンブル依存症だという可能性だってあります。

私の身近な人もそんなギャンブル依存症の一人です。
彼はブラック企業に入社してしまってストレスを溜め込んでいました。
限られた休みの日にはパチンコに通い、競馬に大金を賭けていたそうです。

彼がギャンブルにハマってしまった理由はストレスの解消だけではありません。
実は彼、競馬でもパチンコでも始めて手を出したときに大きく勝ったんです。
ビギナーズラックって言葉を聞いたことはありませんか?
初めてのパチンコで10万以上勝って臨時収入を得たり、馬の事はわからないからと誕生日で買った馬券が大化けしたりとギャンブルで生活できてしまうのでは?と思うほどのラッキーが続いたそうです。
その後ずるずると時間を見つけてはギャンブルをするようになり、負けることはあっても勝つこともあり夢中でのめり込んでいきました。

汗水たらし、上司に嫌味を言われストレスで胃がキリキリせずにお金が稼げるなんて夢のようだと思ってしまっても仕方がありません。

ギャンブルへの依存は転落人生のはじまり?

6-2_ギャンブルへの依存

運よくパチンコや競馬などで勝てることはあるでしょう。
しかしギャンブルというのは客が勝てるというシステムはないと言われています。

お給料の範囲内、お小遣いの範囲内と趣味程度のストレス解消ならまだ救いようがありますが、借金をしてまでギャンブルがしたいと思ってしまえばもうギャンブル依存症の始まりではないでしょうか。

先ほどエピソードをお話しした彼の場合、今まで趣味らしい趣味もなく働いて収入を得ても使うことが無かったそうである程度の貯蓄はあったそうなんです。
車も持っていませんでしたし、当時彼女がいるわけでもなくギャンブルにお金をつぎ込んでいました。
そしていつも通っているパチンコ屋でよく顔を合わす人が何人か出来、自然と共通の趣味を持った友人のような感覚になったそうです。
とはいえ会うのはパチンコ屋でのみで、多く勝ったときは少しお酒を飲みながらパチンコの話しをして帰るという程度の付き合いですが、彼の出会う仲間というのは生粋のギャンブル依存症の方が多く、万負けても「今日はこの程度で済んだ」なんて口にする連中だったそうです。
そしてついに感じ始めたスランプ。
打てども打てども負ける日々が続きついに彼はパチンコをするための借金をしてしまうのです。
借金をしたあとにすぐ完済できるほど彼は大勝ちしました。
しかし、彼は一部を返済しただけで次の軍資金に回したのです。

勝つことは稀で負け続けても、一度大金を手にした感覚やパチンコの機械の発する音に快感を覚えてしまっている彼はパチンコで負けた分を働いて返済するのではなく、ぱちんこで勝つという頭しかなくなってしまったのです。
負けが蓄積していけば行くほど生活も苦しくなり、閉店までパチンコを打つために仕事や体調にも影響が出てきました。

パチンコでハマってしまった時の精神状態は異常なほど不安定になると彼は振り返って話しています。
何故この段階で見切りをつけて反省しなかったのでしょうか。

彼の負けはすでにこの段階で数十万に達していました。
しかし、1箱でだいたい5000円で換金されるため、10連荘すればいいのだとか【お金ではなくドル箱】で考えてしまう頭になっていたんです。

消費者金融の自動契約機でお金を借りるたびに自己嫌悪にまみれた気持ちになっていたのにパチンコ熱は冷めず、結局彼の借金は数百万円の借金を抱えてしまうことになるのです。

現在では好きなだけお金が借りられる時代ではなくなっています。
総量規制という決まりがあり、年収の3分の1以下しかお金を借りることはできません。
しかし、彼が消費者金融からお金を借りていた頃は総量規制がなく、油断するとあっという間に数百万円の借金が作れたのです。

ギャンブルに明け暮れた彼はついに多重債務者に…

6-3_ギャンブルに明け暮れた

彼はギャンブルに手を染めるまで貯蓄だってありました
飲み会に誘っても仕事の合間を縫ってきてくれるような人間だったのですが、ギャンブル依存症になってしまってからは人との関わりよりもギャンブルにお金も時間もつぎ込みました。
そして借金までしてギャンブルを続けていたわけです。
一つの消費者金融から何百万もの借金が出来たわけではありません。
一社から10万、もう一つの業者から10万など。
その繰り返しで膨れ上がってしまった借金は数百万になりました。
月々の元本返済も不可能となり他の業者に借りては返済したり、利息だけを支払うだけで精一杯の生活へと崩壊してしまったのです。
借金は雪だるまのように膨れあがっているのにまだギャンブルで返済できると信じきっていた彼は取り返しのつかないところまで到達してしまっているのに、ギャンブルをすることで得る快感の魔物に取り付かれてしまったのです。

今はその頃の事を話す彼ですが、その頃の記憶は正直はっきり覚えていないといいます。
「ただただ俺は狂ってしまっていたとしか言いようが無い」と。

そうやってギャンブルは人の人生を蝕んでしまいます。
借金の返済に苦しみ、友人だと思っていた人間に借金を無心したときに冷たい態度を取られ「なんて冷たい人間なんだ」と心底思ってしまった自分を悔いていましたが、当時なくした友人は戻ってきませんでした。

結局彼の抱えた借金は膨らみ続け、一人暮らしをしていた家賃すら払えなくなってしまい実家に舞い戻りました。
そこで督促状が自宅に届くようになり家族に借金の事が全てバレてしまいました

自分の息子が借金を抱えていたこと、ギャンブル依存症となり顔色も悪くまともな生活も出来ていないこと。
息子の人生が壊れたと知った彼の母は怒ることなくただただ涙を流していたそうです。

そこで彼はこの借金をなんとかしなければならないとやっと自覚したのです。
彼が最初にとった行動というのは債務整理のプロである司法書士に依頼することでした。

借金問題の解決には債務整理がとても有効な手段で、司法書士や弁護士に依頼することで手続に進むことが出来ます。
6-4_借金問題の解決には

インターネットで検索すると沢山の事務所がメールや電話で無料相談に乗ってくれるところがヒットします。

彼の担当司法書士は親身になってアドバイスをしてくれ借金問題と向き合ってくれたといいます。
今抱えている借金問題を解決するために有効な債務整理は任意整理だというアドバイスを受けた彼は、毎月の借金返済に頭を抱え人間らしい生活が出来ていなかったことをしっかり自覚し一筋の光が見えた瞬間だったといいます。

彼は多重債務者でしたし、返せる見込みのない借金を抱えてしまったと思い、自己破産を覚悟していたそうです。

しかし彼にアドバイスをされたのは任意整理でした。
司法書士に依頼してから、彼の代わりに司法書士と消費者金融とで交渉に進み、任意整理によって和解することでまとまりました。
一社のみ提訴されたとのことでしたが、その後すぐに和解することができた上に、司法書士の先生によって利息制限法に基づき引き直し計算を行ってもらい、彼にいくらかのお金も戻ってきました。

借金の額も大幅に減額され借金問題がドンドンクリアになっていきました。
借金が0になった業者もあったり、返済額が大きな業者は母親に立て替えてもらい一括返済をし残る借金は給料の範囲内での返済が可能となりました。
母に立て替えてもらった際に「生まれたときから結婚するときのために貯蓄していたお金を」と言われもう二度とギャンブルには手を染めないと心から誓ったそうです。

今回お話ししたかれというのは結婚を前提に考えている男性から聞いた全て実話です。
現在の彼は全ての借金を完済し新しい人生を歩んでいます。
二度と借金はしない。
家族に迷惑をかけることは絶対にしないと言っています。

彼にとって債務整理に踏み出すまで遅すぎるくらい時間を要してしまいました。
けれど大きな大きな後悔をした彼は債務整理に救われ、その後「債務整理が意外と簡単に出来た」なんて言葉は口にしていません。

今現在借金問題に迷っている方がいるのならば勇気を出して司法書士か弁護士に相談してみてください。
悩んでるだけでは借金はなくならないし減りもしません。
大きな後悔を生む前に自らの力で道を切りひらいてくださいね。