養育費を払わない元夫…払わせるための請求方法

ひとむかし前までは珍しかった「離婚」も今や普通のこととなり、別れた後に女手一つで子育てをしていくことになったという女性は多いと思います。
大事な子供と離れずに暮らせるのは母親として嬉しいことですが、重くのしかかってくるのが「お金」の問題ですよね。

離婚して子供を引き取ると元夫から「養育費」をもらう権利がありますが、実際にはきちんと養育費を払わない男性も多いようです。
(私の両親も、私が18の頃に離婚しました。バイトできる年齢だったのでなんとかなりましたが、成人までの養育費は払われませんでした……。)

養育費をもらえないと生活費や教育費の捻出が難しくなりますし、母子の生活が厳しいものとなってしまいます。
ですから何としてでも、元夫に養育費を支払わせたいですよね。

そこでこちらでは、元夫に養育費を支払わせる方法についてお話していきます。

養育費の基本ルール

養育費とは 離婚した女性が子供を引き取って一人で子供を育てていくことになったとき、ほぼ間違いなく直面するのはやはり「お金」の問題です。
元夫から養育費を受け取ればよいと考える人が多いでしょうが、元夫がきちんと養育費を支払ってくれないケースも多々あります。

そもそも養育費というのは、子供を育て、教育するためにかかる費用です。
もっと細かく言うと、子供に必要な生活費、教育費、医療費、娯楽費、被服費などということになります。
子育ての費用は子供を引き取った親だけが負担するのではなく、子供を引き取っていない親にも、子供に親と同等の生活を保障する義務があります。(生活保持義務)
つまり、離婚して妻の側が子供を引き取った場合、夫の側には「養育費を支払う義務がある」ということですね。
子供が成人するまで支払われるのが一般的ですが、もし子供が進学して大学や大学院へ行く場合、成人まででは教育費が足りないケースが出てくるでしょう。
このような場合には、話し合いによって大学卒業や大学院卒業まで養育費を支払うという取り決めをするケースもあるようです。

養育費は、
「自分の生活が厳しいから」
「再婚して新しい家庭を持ったから」

などという理由で払わなくて済むものではありません。
お金がなかろうが、新しい家族ができようが、その子供にとって血のつながった父親であるという事実はずっと変わりません。

いかなる事情があっても、子供の幸せを守るために当然支払っていくべきお金なのです。

養育費を払ってもらえない人は意外と多い

養育の負担
うちのように養育費を払ってもらえない人って結構いるのかな?
どのくらいの人がちゃんと養育費をもらえているんだろう?
と気になる人もいるのではないでしょうか。

実は、ちゃんと養育費を支払われている人はたったの2~3割程度なんです。
つまり、残りの8割程度は養育費が支払われていない、もらっていないというのが現状です。
なんとも、情けない話ですよね。
しかも、「離婚してから一度も養育費をもらったことがない」という女性が5割程度もいるというのですから驚きです。

離婚をして一緒に住んでいなくても、大事な自分の子供には変わりないはずです。
養育費を払うのは当然の義務ですし、親ならば、子供に幸せな人生を歩んでほしいと思うのが普通でしょう。
それを8割もの男性が支払っていないというのは、父親の自覚がない男性が多いということなのでしょうか。
もちろん自分の生活が困窮していて支払えない男性もいますが、十分にお金があるにもかかわらず養育費を払っていないという男性も一定数いるようです。
本当に、呆れてしまいますよね。

このような現実があるからといって、「じゃあうちも養育費は諦めるしかないか」などと思う必要はありません。
子供の親である以上、元夫には子供に対する生活保持義務があります。
養育費は支払われるべきであり、むしろ諦めてはいけないのです。
自分のケースに最適だと思われる方法で、元夫に何としてでも養育費を払わせるよう請求しましょう!

養育費を払わせたいならまず、刺激しないこと

養育費を払ってもらうためには、まず元夫に対して何らかの方法で督促をしなくてはなりません。
養育費をもらってないことを改めて告げて、支払ってほしいという意思を明らかにしましょう。

養育費を払わせる督促の手段としては、電話、メール、LINE、手紙などが挙げられますが、これらは手軽で費用もかからない反面、効果としてはあまり期待できないかもしれません。
連絡をして払ってくれるような人なら、おそらくとっくに払ってくれているはずですからね。

しかし、これまではのらりくらりとかわしてきたけど改めてお願いされたら支払わないわけにはいかない、と思ってもらえるかもしれません。
また、元妻のためじゃなく子供のためにきちんと払おうと、考えを改めてもらえる可能性もありますから、まずこれらの方法で連絡を取るようにしてみましょう。
養育費問題 その際には、言い方や書き方に注意が必要です。
元夫の性格にもよりますが、あまり高圧的な言い方や書き方をしてしまうと、余計に意地になって養育費を払わなくなってしまう可能性が高いです。

「さっさと養育費払いなさいよ。父親なのにホント最低」
「養育費払う稼ぎもないなんて情けない」


↑これらは悪い例です。プライドの高い男性なら余計に払ってくれなくなってしまうかもしれません。

あくまでも、子供が困っているということを感情的にならずに伝えるようにしたいものです。
子供が困っているなら……としぶしぶ養育費を支払ってくれる元夫もいるかもしれません。
元夫に対していろいろと思うところはあると思いますが、ここは養育費のために、演技でも良いので慎ましく振舞う必要がありそうですね。

内容証明郵便を出すという手も

内容証明 電話やメール、LINEなどの方法では、全く効果がない男性もいると思います。
電話なら適当にハイハイと言っておけば済みますし、メールやLINE、手紙などは無視してしまえば済むからです。
女性の側からしたら何とも腹立たしい話ですが、子供のためにしっかり養育費を払おうという気持ちがないような男性なら、なんとかして逃げ続けようと考えるでしょう。

電話やメール、LINE、手紙などで督促をして効果がなかったときには、「内容証明郵便」で養育費の支払いを督促してみるのも良いでしょう。
普段生活しているうえで、内容証明郵便が自分あてに送られてくる機会はまずありません。
それだけに、内容証明郵便が届くと「なんかヤバいのかな?」という気持ちになる人も多いでしょう。
そのような心理をうまく利用して、養育費を支払わせるのが狙いです。

ただし、内容証明郵便についての知識がある人には大した効果はないでしょうし、ネットで調べて特に強制力などがないと分かれば、やはり養育費を支払ってくれない可能性が高いかもしれません。

内容証明郵便の出し方

内容証明郵便と聞くと難しそうに感じますが、郵便局へ行けば誰でも送ることができます。
ただし、通常の郵便とは違っていくつかの決まりがありますからチェックしておきましょう。

・内容証明の文字数や行数
<縦書きの場合>
1行につき20字以内、1枚につき26行以内

<横書きの場合>
1行につき20字以内、1枚につき26行以内
1行につき13字以内、1枚につき40行以内
1行につき26字以内、1枚につき20行以内

・同じものが3通必要
内容文書(相手に送るもの)と、謄本が2通(郵便局保存用と本人保存用)必要となります。

・用紙などは問わない
内容証明用紙が市販されていますが、必ずしもそれを用いなくても大丈夫です。
用紙の大きさや筆記用具なども特に指定がありません。コピーによる作成もOKです。

弁護士や司法書士に依頼すると請求力アップ

内容証明郵便は自分でも出すことができますが、やはりなじみがないものですしちょっと難しいなと感じてしまう人も多いと思います。
そのような場合には、弁護士や司法書士に依頼をするのも良いでしょう。

弁護士や司法書士から送られてきたなると、受け取る側も気持ちが変わってくるかもしれません。
「弁護士からということは、下手をすると裁判を起こされてしまうのではないか?」などと不安になり、結果的に請求力が増します。
きっと、元夫に養育費を支払わせる近道となるでしょう。

無料で裁判所から履行勧告してもらえる

裁判所 家庭裁判所の調停、審判などによって離婚をした場合には、裁判所から「履行勧告」をしてもらうことができます。

女性の側が家庭裁判所に対して申立を行うと、元夫側に裁判所が養育費に関する取り決めを守るように勧告を行います。
元夫も裁判所から直々に勧告をされたらさすがにまずいと感じて、養育費を支払うかもしれません。

履行勧告については無料で行うことができますから、いろいろと働きかけているのに一向に養育費を払う気がない元夫に対して行ってみるのも良いと思います。
ただし、この履行勧告には強制力がありませんから、その点は十分注意する必要があるでしょう。

養育費請求の奥の手「強制執行」

電話やメール、内容証明、履行勧告などでは効果がなかった場合でも、何としてでも養育費を支払わせたいですよね。
何をしても支払ってもらえない場合、「強制執行」で財産などを差し押さえるという方法があります。

強制執行では、財産や給与などが差し押さえられます。
しかし、財産の場合にはそのありかが分からないことには差し押さえができません。
元夫の銀行口座を把握しているという人も多いと思いますが、もし元夫が警戒して別の場所に預貯金を移してしまっていた場合、差し押さえをすることが難しくなってしまうでしょう。

そのような場合には、給与の差し押さえの方が確実かもしれません。
一般的な差し押さえでは給与の4分の1までしか差し押さえができないのに対し、養育費に関しては給与の2分の1まで差し押さえることが可能となっています。
さらに養育費に関しては、将来的に支払われる予定の養育費に関しても差し押さえが可能となります。(給与など継続的なもので養育費の支払い日よりも後のものに限る)

強制執行には債務名義が必要

強制執行を行うためには、「債務名義」が必要となります。
債務名義とは、請求権(この場合には養育費)の存在、範囲などを明らかにする文書のことです。

強制執行認諾約款付公正証書、調停調書、裁判所の判決などがこの「債務名義」に当たりますが、難解な分野でもありますから、法律の専門家に相談するのも良いでしょう。

債務名義に当たるものがなくても、元夫の住所を管轄する簡易裁判所に「支払督促」の申し立てを行えば、元夫が異議を申し立てない限り、強制執行が可能となります。

ただ、決められた期限までに元夫が異議を申し立ててくると通常の訴訟に移行することになるので、その気が起こらないように最初から法律専門家を立てておくのがポイントです。

法律専門家の手を借りれば高確率で養育費を請求できる

弁護士 強制執行に関する手続きなどは、やはり自分一人で行うのは難しいでしょう。
離婚をして一人で子育てをしていくだけで大変ですし、それと並行してさまざまな手続きをするのは辛いものです。
手続き自体も煩雑なものが多いですし、取り返しのつかない失敗をしてしまう可能性も否定できません。

ですから、強制執行の手続きなどに関しては、やはり法律専門家に相談するのがベストです。
債務名義がない、支払督促を申し立てたいなどという場合にも、弁護士に相談をして養育費を請求し、確実に勝ち取るようにしましょう。

養育費の請求、回収には、プロがいます。
成功報酬制度をとる弁護士事務所などによって相談すれば、いまお金がない人でも安心して依頼し、専門家の力を借りることができるでしょう。

養育費の専門家イストワール法律事務所 養育費の回収


あなたの子供に使われるべき養育費は、払われないと、元夫やその周りの人のために使われてしまいます。

それは、おかしなことです。

おかしなことを正すためにあるのが、法律です。

法律を守る義務も大切ですが、法律を利用する権利にも、目を向けてみてください。


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